ご利用ガイド マイページ

はなささら舞台裏ブログ

花店を始めてから受賞までの10ヶ月《4・恐怖の見切り発車編》

2010年10月27日(水) by Emi AZUMA

真っ暗なトンネルをどこに向かって進んでいるのかも分からずにいた時期。はなてがみを作り始めた時から目標としていたグッドデザイン賞の応募締め切りの日にちが近づいてきていました。(前回のブログ

そんな時、はなてがみがサプライズと一緒に、人を思う気持ちをささやかにお届けすると、感動に変わっていくということを、お客様から教えてもらいました。子供のように可愛がっていたペットのわんちゃんが亡くなって友達が憔悴しきっているとき、ガンを宣告された友人に声を掛けられずにいるとき、手紙で書くと長くなってしまい大げさになるし、かといって豪華なものでは寂しさが浮き彫りにされてしまうような場面で言葉は一言だけ、あとは健気な一輪の花が気持ちを代弁してくれた、ということ。

「届け先の方が嬉し涙を流していた、私もこんなに嬉しい気持ちになれた」

「さりげなく気持ちを伝えられる、こんなサービスを探していた」

「今までに例のないものを作るのは大変だと思うけれど、ぜひ続けて欲しい」

こんな励ましのメールを毎日のように頂いたり、メールだけではなくて手書きのお手紙やFAXまで。

辞めるか応募をするかのどちらかしかない、と言うデザイナー阿部。

応援してくださる方々がいるのに裏切れない反面、正直なところ薄利な商品ばかりなので応募の金額は容易くない、と悩んでいた私。

このはなてがみを見捨てて花屋も辞めることも考えましたが、完成はきっと訪れないこの商品を常により良いものに進化させ続けようと徐々に私の心は固まっていき、深夜12時の締め切り直前にグッドデザイン賞への応募を決意しました。

応募をしたものの、何を隠そう実は見切り発車だったのです。

(つづく)

《特別注文の舞台裏》はなてがみ・結婚式お礼状版。中には「永遠の幸福」

2010年10月20日(水) by Emi AZUMA

結婚式のお礼状としての特注「はなてがみ」をつくりました。その舞台裏を少々。

先日、ブライダル産業新聞の記事でも紹介して頂きましたが、結婚式の招待状やお礼状としてのはなてがみもやっていまして、今回は90通の特別注文です。

形式ばった紙の手紙ではなく、幸せのシンボルとして花を1輪お届けするというちょっとステキな趣向。

パッケージの内側には結婚式の幸せそうな2人の写真と、お礼の文章や新居の住所をプリントして、外側はピンクのリボンを大きく掛けたデザインのパッケージにしました。

いつもと違うオーダーメードのパッケージなので、切り抜きや折りまで、すべて1つずつ手作業です。

お花の種類は、結婚式に似合うバラなど数種類の花をご提案した中で、「永遠の幸福」という花言葉をもつ世界初の紫色のカーネーション、「ムーンダスト」に決まりました。

少し高い花ですが、こちらは生花として初めてグッドデザイン賞金賞を受賞した花でもありますので豪華さと話題性抜群。カーネーションは、丈夫で花持ちもいいので、はなてがみにはうってつけのお花です。

新聞デビュー2「包装タイムス」グッドデザイン賞特集にドーンと掲載

2010年10月13日(水) by Emi AZUMA

新聞の名前は伏せて緊張の初取材風景をブログでご紹介していましたが、今日、そのときの記事が載った業界新聞「包装タイムス」の見本紙が届きました。

開いてみると、グッドデザイン賞特集のトップバッターで、しかも「はなてがみ」が1ページの半分を占めていてびっくり!

パソコンを使わない田舎の母は、ウェブよりも、やっぱり新聞や雑誌に載った記事が待ち遠しいようで、急いで送って喜ばせてあげたいと思います!

1ヶ月ほど前の9月17日の午後に取材にいらっしゃったのは、美しい上に敏腕のプロ・西田記者。1時間ほどの取材でした。

先日のブライダル産業新聞さんと同様に、グッドデザインエキスポ会場で見つけてくださったようで、まだ最終審査の結果が出る前の取材申し込みだったので、受賞作品だからというよりも、西田さん自身のプロの眼で選んでくださったようで、さすがです!

取材のときには、はなてがみ以外の商品もお見せしたのですが、その後にワインの会社の取材予定だそうで、ワインブーケを見せたいとのことでサンプルを持ってお帰りに…。

「包装タイムス」さんは、段ボールやパッケージに関わるプロ向けの新聞なので、記事の内容も、素材やデザインなどプロフェッショナル仕様ですが、もちろん私が「はなてがみ」に盛り込んだ思いも詳しく紹介してくださいました。

大企業の商品やサービスがたくさん載る新聞の中で、小さな花店のささやかな商品を大きく載せてくださったのは、その道のプロの皆さんにも「はなてがみ」に何か輝くものが見えるのかなぁと、とっても嬉しくなりました。

【ただ今実験中】秋の花コスモス、はなてがみデビューなるか・・・

2010年10月9日(土) by Emi AZUMA

秋桜、コスモス。

ウェブサイトの一番下のアンケート「はなてがみで送りたいお花は?」にも「季節の花」という返答が多数寄せられています。春には桜が、夏にはヒマワリがダントツに人気だったので、秋はコスモス!

コスモスは茎が細く、そして茎のわりに花が大きいので、はなてがみには、ちょっと心配なのです。

でもここはひとまず、実験。初めて「はなてがみ」に使うお花は耐久テストです。最低2日、理想的には3日以上パッケージのなかで枯れないこと。

ただいま、1日経過。まだシャキッとしていますが、葉がすこし弱ってきてちょっと心配です。

いつか、はなてがみの「今日のお花」に並んでいたら、合格ということです。冬になっても並んでいなかったら・・・。お楽しみに。

新聞デビュー!ブライダル産業新聞に「はなてがみ」記事

2010年10月8日(金) by Emi AZUMA

いつ載るのかなぁと思っていたら、今日突然、ポストに見本紙が届きました!

ブライダル産業新聞・10月1日号に「はなささら・今年度グッドデザイン賞受賞」という見出しで掲載して頂きました。

取材してくださった長塚記者はとても面白い人で、取材するだけでなく、ビジネスのアドバイスという置き土産も沢山置いていかれましたよ。グッドデザインエキスポの会場で見つけてくださったようです。

結婚式業界のありとあらゆる最新動向が載っている、ものすごい情報量の濃密な新聞。

いままでにラジオで2度ほどご紹介して頂きましたが、紙は初めてです。やった!(いままでのネット・メディア掲載履歴はこちら

「はなささらは、グッドデザイン賞を受賞した”はなてがみ”をブライダルギフトとして本格導入する」と記事にありますが、結婚式後のお礼状や、招待状としてのご注文を結構頂くようになってきまして、力を入れる分野として考えています。結婚式というと失敗が許されませんし、小さな個人の花屋に式場やウェディングプランナーの方から注文を頂くのは難しかったですが、グッドデザイン賞の受賞で、お仕事を頂けると良いなぁと思っています。

普通の紙の招待状も、はなてがみと同じ程度の金額はするようですから、ちょっと変わった招待状として嬉しいのではないでしょうか。結婚する2人の「幸せのシンボル」として届く一輪の花という趣向で、好みを花を選んで頂き、メッセージカードやパッケージのデザインはご相談にも応じることができます。

来週には、先日取材中の様子をブログに掲載した、もう一紙の業界新聞にも載る予定です。こちらも同じくグッドデザインエキスポ会場で見つけてくださったのですが、どちらも受賞が決まる前の取材申し込みですので、さすがプロ記者の眼はするどい!

花店を始めてから受賞までの10ヶ月《3・絶望編》

2010年10月7日(木) by Emi AZUMA

スタートを切って早々、大女優さんからご注文を頂き、大いに浮かれたのも束の間、「はなてがみ」は上手くいかない日々に突入します。

生き物ですので事故も多く、一輪の花にこだわるが余り、そのたった一輪が傷んだら一巻の終わりなので、お客さまに怒られ・・・だから、お花屋さんは束にして売るんだという当たり前のことを、痛いほど味わったり。「一輪だけを花を郵便で送る」ということは、誰もがチャレンジしたことのない危険をはらんだことだと、薄々気づきはじめていました。

失敗は数え切れないほどありました。

結婚のお祝いで送った大切なバラの花びらが全部散ってしまったり、入院中の方に枯れた花が届いてしまったり、パッケージが押しつぶされて押し花になったり、たくさんたくさん。その度に、心底申し訳なくて、でも口下手な私は言葉が出てこなくて、ただただ平謝りをして、後日お詫びの手紙を添えたお花を送ることしか出来ませんでした。

[下:綺麗に届けようと丁寧にビニール袋に入れて出荷していた、丸みを帯びた2代目デザイン。花から蒸発した水分が逃がせず、蒸れて花が腐ってしまう事故が起きました]

そして迎えた、はなてがみ にとって、最初の夏。

徐々に暑くなってきた初夏、花の鮮度の持ちが春に比べて急激に短くなりはじめて、事故率が急激に上がった時期でした。気温のせいで、容器の水が全部蒸発してしまったり、熱で花が弱ってしまったのが原因のようでした。

一輪がいいというのは、私のエゴになっていないか、お客さんは本当にはなてがみに喜んでもらっているのか・・・。たくさんの泣いて喜んでくれる人がいる一方で、がっかりさせている人がいるのは、とても申し訳なく、もう辞めてしまおうかとも考えました。毎日、仕事場の電話が鳴る度に、心臓がドキドキしました。

[下:花が何日新鮮かを何度何度も実験しました。でも、全国に運ばれていく「はなてがみ」の様々な環境を再現するのは難しく…]

ちょうどそんな時に、グッドデザイン賞の応募締め切りが近づいていました。

私としては、夢だった花店を始めて半年経った頃で、いろんな現実にぶつかっている最中のこと。応募するにはお金もかかりますし、その当時のパッケージはまだ完璧ではなく作り直しも必要でした。1本売って私の手元に残るのは数百円という「はなてがみ」は、まだお客さまも少なく、応募費用をどうやってかき集めるのか、あてもありません。

大企業の仕事をいろいろやってきたデザイナーの阿部氏は、最初からグッドデザイン賞を視野に入れた商品作りをしていたので、応募し受賞して積極的に売り込むのか、それともこれで花店を辞めるか、どちらかだと毎日鬼のように迫ってきます。お客さんが来るのをただ待っているだけという選択肢は無いのだと力説されました。それはたしかにそう。

なんだか納得できていない私ではありましたが、彼とともに、今までの強度や蒸れの問題を解決できる新しい菱形の断面のデザインをギリギリでなんとか完成。

一輪のお花ではいくら作っても作っても、利益が上がらず、このままでは生活も成り立たなくなる、一番悩んだ時期のまっただ中のことでした。

そして、6月9日。グッドデザイン賞の締め切り日の夜。あと数時間後の深夜12時に、応募の締め切りが迫っていました。

応募のプレゼンや写真は前日から必死で阿部氏が揃えてくれましたが、私にはまだ応募すべきなのか決断ができません。

(つづく)

カリフォルニアからやってきたスゴイやつ

2010年10月6日(水) by Emi AZUMA

じゃじゃ〜ん、先週土曜に国際郵便で届いた、はなてがみ用の保水チューブ500個。内容物より、送料の方が高かった・・・。

いま使っているチューブはタイからやって来たものですが、今年の猛暑に水が不足する緊急事態が発生し、問題点と改善ページでも紹介していたのですが、もう少し大きいものを探しに探していました。園芸用品の資材屋さんや、切り花のラン等に使われるチューブなので、ランの生産者さんにメールをして仕入れ先を伺ったりしてました。

結局、国内で今、ラン農家さんに人気のものは、ソフトタイプということで、(はなてがみではチューブも強度を出す一部になっているので)ちょうどいいものが見つからず、タイや中国、アメリカのサイトからも探しました。

先月中国から届いたものが(右写真)、大きさがいまいちだったので、今回はカリフォルニアから取り寄せました。

まずは自宅に送って実験。一番右の今までのタイプに比べると2種類とも容量も大きくなり、クリアなプラスチックなので試験管のような感じで見た目もキレイになりました。ただ、少し固い素材なので、衝撃で割れてしまうこともあるかなと、今は実験を繰り返しています。

合格ラインに達したら、順次こちらのタイプに切り替えていきたいと思います。

巨大見本市『東京国際包装展』でお勉強。「グッドデザイン友」と再会

2010年10月5日(火) by Emi AZUMA

今日はお勉強と資料集めのため、包装業界の巨大見本市・通称「東京パック」に出かけてきました。

先日のグッドデザインエキスポで、はなてがみを出展をしたのとまったく同じ会場で、毎日通った大忙しのあの数日を思い出しながら…。でも、今回のイベントは、規模がエキスポの3倍サイズです!しかも背広率が9割という空気の中で、浮きまくった存在の はなささら 2人組でした。

出展しているのは、段ボールメーカーや、印刷屋さん、お弁当の組み立てロボットなどなど、本当に業界向けという雰囲気で、あまり見本市には来たことの無い私はビックリの連続。中には、なんとマグロ用の段ボールも!

私たちに直接関係のある出展社はごく一部だけでしたが「物を包むこと」に情熱を注ぐたくさんのプロの皆さんの熱気に、とても刺激を受けました。

実は今日の会場には、グッドデザインエキスポで、すぐお向かいに展示をなさっていて仲良くなった、商才と笑顔に溢れる面白い社長さん [下] が、再びブースを出しているということで、ご挨拶にも行って来ました。

エコスティッチャーという、接着剤を使わないで段ボール箱を縫って組み立てる超マニアックな機械で、見事にグッドデザイン賞を受賞しています。段ボールが巨大なミシンのような機械で縫い合わされる様子にお客さんがいっぱい立ち止まっていました。お花の段ボール箱もつくっているとか。多和田社長さんは社員の方々に、私たちのことを「グッドデザイン賞ともだち」と紹介するもので、聞いていて笑ってしまいました。

他にも、今年のグッドデザイン賞を受賞した数社が出展。佐藤可士和さんデザインの取っ手&チャック付き米袋を共同開発した包装メーカーや、環境対策抜群のライオンの洗剤容器の姿も。みなさん受賞直後ですが、どんどん売り込みをなさっていて、とても刺激になりました。ライオンのご担当の女性は、グッドデザイン賞エキスポで「はなてがみ」を見て下さっていたようで少しお話をしたり。

個人経営の小さなお花屋さんだと、大企業を相手にビジネスをしている会社の方はなかなか相手をしてくださらないと思っていましたが、受賞のおかげでどこも興味を持って頂けたので、さっそく役に立っているなぁと実感したのでした。

材料や印刷、箱屋さんの資料も沢山集めてきましたし、そろそろ、クリスマスとお正月の企画を始める季節がやってまいりました!

Gマーク付きパッケージで初出荷

2010年10月4日(月) by Emi AZUMA

先週の水曜日に、正式にグッドデザイン賞を受賞した「はなてがみ」

受賞の証の「Gマーク」を、公式発表の当日朝に出荷したご注文分から付けました。

マークをつけたパッケージが出来上がったそのとき、本当に受賞したんだなぁ…と実感がこみ上げて来たのでした。

花店を始めてから受賞までの10ヶ月 ≪2・不思議な電話≫

2010年10月1日(金) by Emi AZUMA

あの日、母が開店祝いに買ってくれたピカピカのファックス電話機をコードに繋ぎました。

不思議なことに、その1時間後にもう電話が鳴ったのです。

まだ心の準備も出来ていない時で、受け答えもあたふたしましたが、お話を伺うと、翌日リッツカールトンホテルでの会食に参加できないので、かわりに「はなてがみ」を届けて欲しいとのことでした。

郵便なので、翌日のご指定の時間にお届けするのは難しかったのですが、六本木なら用事もないことはないので、直接ハンドデリバリーをさせて頂くことにしました。とても喜んで頂きまして、最後の最後にお名前を伺うと世界的に評価されている女優さん!

ウェブサイトをどこかで見つけて電話をしてくださったようですが、なにしろ電話番号をサイトに載せたのも、ほんとに1時間前のこと・・・。すごいタイミングです。

飛行機の仕事の頃は、有名な方にサービスする機会は度々ありましたが、今回は私自身のお店への注文ですので全く別次元。お届け先の方も有名な編集者の方でしたので、気合いを入れ、はなてがみを1本だけ鞄に入れて出掛けました。

いきなりの著名な方からの注文で興奮しましたが、一気にマスコミデビューしたらどうする!?なんてデザイナーとお得意の妄想。・・・それはさすがに起きませんでしたが、その時に作ったパッケージのコピーは、今も仕事場に飾って眺めています。

一輪の花の力は信じていたけれど、商品としてはまだまだ未熟だったあの日に、急に舞い込んできた注文。何か全く新しい贈り物として存在価値があるような予感が少しだけしてきたのでした。

(つづく)